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コアオアシシギ成鳥冬羽のこと・・・

10/28、今朝の干潟でコアオアシシギが1羽増えて2羽に・・・。この子は第一回冬羽に換羽中の幼鳥で、野鳥園の秋季の観察は暗色に見えるこのような個体がほとんどです。ん~、シギチドリの観察メインの野鳥園なのにコアオアシシギのお話もしたことないような・・・。つうことでブログのお客様におまけ記事を。

この成鳥冬羽の上面は全体に灰色っぽくて、羽軸が細い褐色で白い羽縁があります。上段の第一回冬羽に換羽中の個体と比べて、上面の全体が灰色っぽく見えると思います。野鳥園では観察の機会が少なくてmedaichiは一瞬「んっ? なんだ!?」と驚きました。というのもコアオアシシギのみならずシギの秋は幼鳥が傾向として多く、種によっては成鳥冬羽が稀にしか見られん場合があるからです。

近年、アカアシシギやコアオアシシギは一部越冬する個体が見られるようになりましたから、この子も越冬してくれる可能性は結構あるんじゃないかと。medaichi個人的にはお勧めの子ではあります。こんな地味な鳥イチオシにすると偏屈な鳥屋と思われますから、まあなんだ・・・、ほどほどにっつうことで・・・W

ムシクイの撮り方で蛇足的余談

20120303kimayumushikui

medaichiはデジスコ始めてしばらくしてからも「ムシクイなんて無理!!」と、はなから撮影対象と見てなかったんですが、そうだなあ10年くらい前に野鳥園でキマユムシクイが越冬したとき、「ん~、写真無しっつうわけにもいかんしな~・・・」と、幸い年末から翌年4月初旬までいてくれたのでこの子で修行させていただきました。上の子ですね。地鳴きが「チウィ~・・・」と特徴的で見つけやすい子なので助かりました。ムシクイの動きについていけるよう、ジンバル雲台に替えたりとか工夫もしてなんとか追えるようになって気づいたことがあります。

ムシクイって獲物を捕らえると枝の上でバシバシってやって弱らせてから食べます。それから嘴をフキフキして綺麗にしたりもします。その間だけは葉陰から見やすい枝の上にいることが多いってことですね。要は姿を追い続けて、なんか捕らえた時がチャンスってわけです。まあ、medaichiを少しはやる気にさせたのはキマユムシクイ君というお話でした。

でもって今朝のオオムシクイ君ですが、アキニレでなんかシャクガの幼虫のようなものをキャッチしていました。秋はクモとか虫狙いかと思っていたのですが、種によって春から秋まで幼虫の発生が幅広なのとか、複数回発生があるのもいるみたいですね。小さなアブのような昆虫を捕らえた写真もあったと思うのですが散らかっちゃいました。

ツルシギが来ました

思い出してみてもツルシギ君をこのブログでは書いたことは無いなぁ~。念のため検索しても揚がってこなかった。春の黒い子ならわかりやすいけど、この時期の冬羽に換羽中の子とか幼鳥とか、バッと見てアカアシシギと紛らわしいらしいので、ちょっとだけお話しすることに・・・

ん~、体の大きさはツルシギのほうが僅かに大きいし、足も長いからシルエットでもわかるんだけどね。写真で「これ何?」って聞かれたら、まず、嘴かな・・・。双眼鏡とかで見えたり写真で確認できるなら、嘴の基部が上下ともに赤みがかってるのがアカアシシギです。ツルシギは下嘴の基部だけ赤いです。ツルシギの嘴はアカアシシギに比べて僅かに長く、先端は細く下垂( 下に曲がって )見えます。

後はそうだなぁ、頭部についてなら、あまりお客様には言ってないけど、図鑑に白い眉班がツルシギは目の後ろまで伸びてるって書いてありました。ここらあたりは個体によって不詳な場合やきちんと見えない場合もありますから少々慎重に・・・

翼の白帯ね・・・。これは顕著な特徴なので覚えておくと便利。アカアシシギの翼には内側の初列風切の基部と次列風切りが白いから、翼の後縁に明瞭な白い翼帯があります。飛んでいる子をチラ観して「ああ、翼帯あるねえ。アカアシやね・・・」とやれば、うふっ、上級者の雰囲気がそこはかとなく漂いますが、その後、質問攻めになってもmedaichiは責任持ちません。不悪

オオムシクイの些細なこと・・・

ん~、初手から煙幕はるのもなんだかなぁ~とは思うのですが、概ねムシクイネタっつうのは地雷原もええとこで大抵自爆するんだけども・・・、まあいいや。普段お客様には「メボソムシクイとオオムシクイは外見・写真では識別困難ですから鳴き声をよく聞いてね・・・」などと説明しているmedaichiではありますが、以前から気になっていたことがあって、文一総合出版の「新訂日本の鳥550山野の鳥」のオオムシクイとメボソムシクイの記述にオオムシクイは「下嘴の黒色味が少ないい傾向にある。」とあったことです。

まあ、medaichiは「ムシクイなんてデジスコじゃ無理!!」とはなからサボっていたのですが、「技術的退行…」との指摘に耐えかね撮影を始めたのはここ数年のことなんですけどね。オオムシクイは上の写真みたいに、普通、下嘴の基部は黄橙で先に暗色班が目立つのですが、「ほんとに下嘴の暗色班が少ない子っているのかね~?」と懐疑的ではあったわけです。

で、先日撮影したオオムシクイの下嘴を見ると「うおっ、下嘴の暗色班がぼやけとる~」となって、前から気になっていた図鑑の記載を初めて確認できた気がします。やっぱり図鑑に書いてあることが実際のフィールドでどう見えるかを確認する過程は面白いですね。という些細なお話でした。

野山の野鳥コムクと・・・おまけ

14日の(木)に、展望塔前のナンキンハゼにコムクドリの10羽+の小群が観察されているが、NPOのW田君が例によって水場のトレイルカメラのデータを回収してきてくれたら、ムクドリの群れに交じって、なんとコムクドリが水浴びに来ていました。カメラに捕らえられていたのは♂2羽のようです。

なかなか出てこんし・・・、小さいし・・・、ん~、地味やし・・・って「お前が下手なだけだろう!!」と怒られそうですが、こないだから声のしてたヤブサメ君。この子は他のムシクイ達と違って、枯葉の上を歩き回ったり潜ったりと妙な動きをする。動画では水場の周りをウロウロ歩き回る様子が撮られていて、medaichi的には萌えましたW。ああっ!  リンク貼り忘れてましたね。ヤブサメ君の登場は動画の終りの方です。                  https://www.youtube.com/watch?v=t0pXpXYCJxo&ab_channel

本サイトでは紹介しなかったが、ここまでご来臨賜ったブログのお客様には・・・おまけ。「なんだこりゃ?」と一瞬のけぞりましたが、黄褐色で尾が長く見えるのでチョウセンイタチのようです。まあホンドイタチはこんな環境にはおらんやろ。あれっ?  こないだ和名がシベリアイタチに替わってなかったっけ・・・まあいいやW

イタチはmedaichiの住んでいる南港のポートタウンでもたまに見ます。夜、ワンコの散歩の散歩中とかね・・・。あんまり昼間からうろついているようなイメージないけど、本来夜行性というわけでもないようです。この時も雑食ですから、恐らく水場のカニを探していたのではないかと・・・。

イタチは結構気合の入った小さな猛獣なので、まあないとは思いますが、近づくと思わぬ反撃を食らいますからご注意を・・・W

 

山の小鳥たちも動き始めていること・・・

NPOのW田君が水場に仕掛けてたトレイルカメラの画像を回収してきてくれた。いきなりコルリ♂君の登場です。暑くてやぶ蚊だらけの緑道でこの子らを探すのって、medaichiは腰が引けてしまいますねえW。YouTube動画のリンクも貼っておきますのでお楽しみください。

https://www.youtube.com/watch?v=_Pxuy-BlTSw

当然、♀の画像も・・・。中央尾羽、上尾筒や腰のあたりに青みが見えなかったので第一回冬羽かな?

コルリ♂も、オオルリの様に幼羽から第一回冬羽にかけては頭部は黄褐色を帯びています。

んっ?  ムシクイが・・・。スクショにするとわかりづらいかもしれませんが、センダイムシクイのようです。

この子はエゾムシクイ・・・。