月別アーカイブ: 2023年11月

トレイルカメラが・・・

ん~、こないだのイタチもさることながら、トレイルカメラが最近なんでもありに・・・。まあ、ここんとこ重箱の隅ばかりつついていたので、ブログのお客様に息抜き~って、「息抜きせんといかんほど大した事書いてないし~」等とおいかりをいただきそうだが、とりあえずタヌキ写ってましたW

ヘラサギ嘴で妄想竹の2本目とか・・・

めでたくヘラサギの今季初記録で、上嘴の黄色班にホクロのある子がきてくれたのだが・・・。翌日の11/21には入れ替わっていて、これまた見慣れた上嘴の黄色班の幅が狭い♀成鳥がいます。

でもって、これは昨シーズン(22年秋~23年春)の写真だけど、この2羽、ホクロの子と、黄色幅の狭い子が並んで写っています。2羽ともに無事還ってきてくれたんですね。

面白くなってヘラサギの過去画像を検索していくと、21年秋~22年春にも黄色幅の狭い子が・・・・

調子に乗って20年秋~21年春のシーズンにも、黄色幅の狭い子を見つけました。

初列の羽軸も白い成鳥のようです。

さすがに面倒臭くなってきましたが意地になって探していくと、残念ながら19年秋~20年春のシーズンにはこの子は観察されていませんが、2019年春から、なんと5シーズン前から観察されていますし2019年春の時点で♀成鳥の特徴が見て取れます。

そんなこんなで、medaichiは「上嘴の黄色班の狭い子」として漠然とこの子を個体識別していますが、「本当に4暦年以上、或いは成鳥の上嘴黄色班の形状は個体識別に使えるんやろか?」という疑問はまあ多少はつきまといますね。そんならこの子の各季毎の上嘴黄色班をまとめてみたらいいのだ・・・。めっちゃ面倒臭いことになりましたが、さて、いかがでしょうか。

ということでヘラサギで生えた妄想竹の2本目・・・

ヘラサギで妄想したこと・・・

今朝は出撃が遅れて途中の緑道でY岡さんに「ヘラサギ来てます・・・」と教えていただいた。展望塔のコバさんによると北西奥の鋼管前にいるとのこと。「北観察所から撮れそう・・・」と突した。お昼近くなると、この季節でも空気の揺らぎが出て撮影は少々ムズい。

例によってボツ写真を大量生産しながらアレコレ小細工していくと、使えそうな写真が数枚。ヘラ君が隠れたので写真を確認していると、「んっ?、この子、上嘴端の黄色部に黒子・・・、見たことあるぞ~!」と・・・。

でもって、過去記事を検索すると今年2023年1月28日の記事がヒット。左の冠羽のある子の嘴の黄色部を上の写真と比べてみてください。「この子、恐らくペアリングしているであろう右の子に比べると、体も少し大きいし嘴も長めに見えるので、成鳥♂」と思った子じゃね? という次第・・・。今は秋ですから冠羽は無いですけどね。

当然、「嘴の様子なんか成長過程でかわるし、そんなんmedaichiの妄想やろ・・・」とのお声もおありだろうが、ヨーロッパのヘラサギ関係のサイトで、成鳥あるいは4暦年以上の鳥の場合「黄色い嘴の先端の形と大きさは個体によって異なる(個体を識別するための印として使用できる)。」との記載もあったので、そうだなあ、「この子、前に見た子と同じじゃね?」ってのは、「妄想」というよりは、英語の「perhaps」<「maybe」<「probably」確度80%、つまり「確度の高い推定」Wとしておきましょうか。

でもって、medaichiは「お帰り~っ!!」と言ってあげました。

ノスリで妄想してみたこと・・・

11/5(日)に姿を見せたノスリ君・・・。パッと見た感じで虹彩が黄色くなかったので成鳥かなと思ったのだけど、蝋膜あたりが微妙な感じ。

ノスリの成幼の識別で羽衣の形状や色合いは面倒なんで、スッ飛ばして虹彩の色と蝋膜の色を見てしまいます。図鑑でも、medaichiが常用している文一総合出版の「日本の鳥550 山野の鳥」には、「虹彩は幼鳥が黄色で成鳥は暗褐色」、あるいは「ろう膜は幼鳥は灰色で成鳥は黄色」との記載があります。

また、平凡社の「日本の野鳥650」では、成鳥の解説として「虹彩は暗色、ろう膜は黄色」という趣旨の記載があり、幼鳥の写真の解説で「虹彩は淡黄色でろう膜は灰色」という記載があります。

この写真はノスリ♂成長と思われる個体ですが、虹彩は瞳孔と区別しづらいくらい暗色で黒目に見えますし、蝋膜も明らかに汚黄色味が感じられます。

幼鳥ですが、はっきり虹彩が汚黄色で蝋膜はmedaichi的にはわずかに青緑がかった灰色に見えます。ああ、蝋膜ってのはタカ類の( インコにもある )上嘴の基部を覆う肉質の柔らかい部分、上の写真で赤点線で示した部分のことです。

まあ、秋にやってくる、虹彩がやや暗色にもかかわらず成鳥よりは明るく、蝋膜が黄色くない子は2暦年目秋の個体と考えてもいいのでしょうかね。そうだとすると昨シーズンにいたノスリ幼鳥( 1暦年目秋 )が還ってきたんじゃないかと、根拠のない妄想竹がニョキニョキと・・・W

ヘラサギで蛇足的余談を・・・

ん~、お気楽に成鳥なんて言っちゃったけどいいのかな~って、毎度のことながら、NPOのW田君にもらった写真を揚げてからのグダグダですが・・・。デジスコで狙ってパタパタするのを待ちました。いい子ちゃんの飛び立ち前のパタパタを連射。んっ、左右の風切羽P8が短いぞお~と。

普通、初列風切の換羽は、内側から外側へ向かって順に進み。風切羽の換羽は左右対称でもありますんで、この場合、内からP8までが新羽で外側の暗色の羽軸が認められるP9、P10が旧羽と想定されます。

春、黄色い胸帯とか長い冠毛、嘴先端の黄色斑、黒い脚、赤い虹彩等、成鳥の特徴を持ちながら、初列風切に黒い羽軸および小さな暗色班を持つ鳥は、おそらく 4暦年目だと思います。大抵の3暦年目秋の鳥の初列風切はほぼ白くはなりますが、もう少し暗色部があるようにmedaichi的には思いますから、旧羽に黒い班がなく暗色の羽軸だけが残存するこの子は4暦年目秋の可能性が高いのではないかと思います。

まあ、例えば左の様に風切羽を順光で見れば、軸班の色はわからなくなる等、このような細部は野外での観察では識別が難しく、非繁殖期の鳥の年齢はわかりにくいものです。もっと近くて精細な写真で嘴等、他の識別点など見ることができたらより正確になるでしょう。

medaichiはお客様に質問されたら「ん~、個体差もつきまといますけど〇年目秋の特徴が出てますねえ。」と例によってお茶を濁すと思います。

でもって本日の蛇足的余談というか重箱の隅は、ヘラサギの初列風切羽でした。

 

ヘラサギがやって来たこと・・・

今日は残念ながら水曜で、展望塔はの定休日だったのですが、NPOで干潟に設置したトレイルカメラのデータ回収の日。NPOのW田君が1羽のヘラサギを発見、写真を撮ってくれました。北観察所前のカキ礁で距離ありましたが頑張ってくれました。

medaichiが待ち焦がれていたシャモジっ子です。え~まぁ~、なんで待ち焦がれてたかというと、この子のようなアハハ、絵づらの映える子がいないと営業上差し支えるわけで・・・。そこら辺の些末なことはさておいて、パッと見で成鳥に見えます。