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クロツラヘラサギ・・・おまけの続き

クロツラヘラサギの年齢っつうと、基本的には風切等の暗色部、虹彩、嘴の色や皺模様とか外観から推定可能なんだが、風切、翼の暗色部の話はヘラサギの稿でもやったから、今回は嘴にもうちょっと注目してみよう。

クロツラヘラサギの嘴は左の写真の様に黒くて上面に基部から先端近くまで皺模様があります。ヘラサギの嘴は先端に幅広の黄色班があってめだつのですが、クロツラヘラサギも先端に僅かに黄色班が出る個体もいます。まあ、目先の裸出部の形状が違うから間違わんと思います。

 

ああっと嘴の話でした・・・。上の写真の左の子は2014年の今頃、10/5の撮影で1齢の幼鳥ですね。嘴の色はもっとピンクというか肉色掛かってるかと思ったんですが、この子は黄褐色味がかって見えますね。右の子は嘴は黒くなっていますが、上面には皺模様が無く平滑です。風切の暗色部が見えなくても、黒くても平滑な嘴が見えれば2齢の亜成鳥であることがわかります。

写真が暗いのでわかりづらいですが、medaichiが読み散らかした資料には、2齢位から虹彩の色も赤みがかるそうですから、注意しないといけませんね。それから、嘴上面の皴模様ですが2齢の春にかけて1月ごろから嘴基部から皺模様がうっすら出始めるらしいので、皺模様でああだこうだ言う時は地雷を踏みそうですね。

久しぶりのクロツラヘラサギとか・・・

今日10/10は「ムギマキ」の日と勝手に決めているmedaichiなのだが、今朝は8時過ぎに珍客のクロツラヘラサギが1羽南池に来てくれた。しばらく採餌して休憩、お昼前には飛び去ってしまった。

ヘラサギはユーラシア大陸中央部で繁殖しアフリカ、ペルシャ湾、インド、中国南部で越冬し個体数も多いのだが日本への飛来数は少ない。クロツラヘラサギは分布が局地的で朝鮮半島、中国遼寧省の黄海沿岸、ロシアのウラジオストク周辺で繁殖して、主に台湾、中国南部沿岸からベトナムで越冬する。日本の九州・沖縄エリアでも越冬数は300羽を超えて増えてきている。

クロツラヘラサギは野鳥園では2017年の6月以降記録は無かったんじゃないかと・・・。一方のヘラサギは2013年に府下3例目の初記録以降、ここ数年秋冬の観察例が増えていて面白いもんだなあと思っています。

例によってブログのお客様にはおまけの画像を揚げておこう。ブレましたが翼先端の写真が撮れました。風切先端の暗色部もなく成鳥と思われます。右翼先端に不明な影が写りこんでいますが無視してくださいW。成鳥で嘴基部というか目先に黄色部があるのですが無い個体もいて個体差が大きいようです。

ヘラサギ成鳥は嘴先端に黄色部分がありますがクロツラヘラサギは黒くなります。この嘴先端の黄色班ですがクロツラヘラサギの場合、成鳥の一部に幅の狭い黄色班が出る個体もあるようです。必ずしも加齢によると言えないようで無い個体もいます。

キビタキ♂とか・・・

ここんとこ地味目の茶色い鳥ばっかだったので、今朝はマジ探しました。まあキビタキは鳴き声を頼りに探しやすいと言えば探しやすいんですが、撮れる撮れないはその時次第ですね。今朝の子はちょっと露出が厄介な状況で黒色部がつぶれ気味ですが、まあうまく処理できた方だと思います。

ブログのお客様にはおまけ。オオムシクイの「ジジッ!」という声ばかりしていましたが、この子は短く「ヒッ!」と強めの地鳴き、バフ色かかった眉班、下嘴の暗色班、肉色かかった足の色でエゾムシクイ。

サンコウチョウとか・・・

青い子も黄色い子もいるんだが撮影できる所に出てきてくれない。アラカシの枝先にちょっと大きめのヒタキがポテッと落ちてきた。逆光だしルリ♀かな~と取りあえずファインダを覗くとサンコウチョウだったW。上半身しか見えてないが、まあ証拠写真ってことでいいだろう。

青い子の成鳥は出てきてくれませんが、一年生、第一回冬羽の♂がいました。サイドからの逆光でどうにもなりませんがシャッタを・・・。まあ季節ネタだしいいっか。

オオムシクイは個体数もたくさん入っていたし、よく鳴いていたのでてっきりオオムシクイと思って撮影したら、下嘴がオレンジ色で無班、暗色班がありません。この後の連写のうちの一枚に頭央線が写っていたのでセンダイムシクイ。

エゾビタキ・コサメビタキとか・・・

緑道の後ろの電線がお気に入りで、たまにしか前まででてくれないエゾビタキ君・・・。まあ、この手の鳥は飛んでも元の枝先に戻ったりすることが多いので、一度見つけると後は撮影できる。高い枝先にいることが多いので、空抜けにならないよう背景探しでアングルをこまめに探すとかそれなりの手間はかかりますW。

同じく高い枝どまりのコサメビタキ君・・・。アングル、下から見上げだし・・・、光が直射でコントラスト付き過ぎだし・・・。medaichiの嫌いな撮影ですが証拠写真となるとそうも言ってられませんから、何とか写真になるよう頑張ります。

月が替わってから天気に恵まれないこともあって野山の小鳥たちが全然撮れていません。オオルリ♀成鳥とかキビタキとかいることはいるんだけど、青い子や黄色い子は撮れずでmedaichiは焦って言います。野鳥を観ながら撮影ってとても楽しいんですが、撮らなきゃいけないってなると胃が痛くならんでもないですね。根がお気楽なもんで「明日がんばろう~♪♪」なんてヘラヘラ笑っていますが・・・。

とりあえずキビタキ♀

オオソリハシシギとかアカアシシギ

オオソリハシシギの幼羽が3羽来て人気者になっています。今年は9月になっても天気の良く無い日が続きました。暑くなくていいんですが、medaichiは休みのたびに降られて緑道の鳥たちを見に行くことができませんから、もう少し干潟のシギチドリで遊んでみたいと思います。

日本で普通のオオソリハシシギは、アラスカで繁殖し、ニュージーランド・ 東オ-ストラリアで越冬するLimosa lapponica baueri は、腰から上背にかけて縞模様があり暗色に見える。亜種コシジロオオソリハシシギはL. l. menzbieri とされ、腰から上の縞模様がまばらでより白っぽく見えます。でもって背腰を見せてくれるまで粘りました。ん~、下背はしっかり暗色ですねえ。要はこの子は腰から下背にかけて縞模様があり暗色に見えるので、亜種オオソリハシシギ L. l. baueri で、東シベリアで繁殖し、北西オーストラリアで越冬する亜種コシジロオオソリハシシギ L. l. menzbieriの可能性はありませんでした。

別の子を観てみると何やら下背のあたりが白っぽくみえますねえ。亜種コシジロオオソリハシシギ L. l. menzbieriの可能性があるかもしれませんね。もう少し近くに来た時に改めて写真を撮ってみましょう。まあなんだ、小亜種名が違うって言っても同じオオソリハシシギだし、そんなに眼の色変えて識別しなくたって良さそうなもんですが・・・。そこは「伊達と酔狂」ですよね。そうでなくても「バードウォッチング」などという浮世離れしたご趣味のみなさまですから、このひと手間を惜しむような野暮は言っちゃいけませんよねW

でもって例によって「背中や腰やらややこしいぞ~・・・」とおっしゃられる諸兄のために、親切なmedaichiは以前描いたシギの上面の図を揚げておくことにします。


こないだのアカアシシギの稿で書き忘れたので追記・・・。えっと、左の子が幼羽から第一回冬羽に換羽中、右の子が成鳥夏羽から冬羽に換羽中ってことですね。

アカアシシギは飛べば比較的わかりやすい。翼の後縁、内側初列風切と次列風切に幅広の白帯があって特徴的ですね。背腰も白いです。