カテゴリー別アーカイブ: 野鳥

オオソリハシシギのあれやこれや・・・

4/17にオオソリハシシギの♂adの赤い子が観察できたのだが、4/18以降は赤くない子達が滞在している。日本に普通渡ってくる亜種オオソリハシシギは、アラスカで繁殖し、ニュージーランド・ 東オ-ストラリアで越冬するL. l. baueri とされているのですが、日本では東シベリアで繁殖し、北西オーストラリアで越冬する亜種コシジロオオソリハシシギ L. l. menzbieriが観察される可能性もあります。

日本で普通のL. l. baueri は、腰から上背にかけて縞模様があり暗色に見える。亜種コシジロオオソリハシシギはL. l. menzbieri とされ、腰から上の縞模様がまばらでより白っぽく見えます。でもって背腰を見せてくれるまで粘りました。ん~、暗色班がしっかり入ってますねえ。要はこの子は腰から上背にかけて縞模様があり暗色に見えるので、亜種オオソリハシシギ L. l. baueri で、東シベリアで繁殖し、北西オーストラリアで越冬する亜種コシジロオオソリハシシギ L. l. menzbieriの可能性はありませんでした。

そうだなあ・・・。このネタは普通の図鑑にも書いてありますが、探鳥会で「腰から上背は暗色やねえ~、baueriだね。」とやったら、まわりから人がひくかも・・・微妙です。

今朝はイソヒヨドリ・・・

今朝は展望塔近くの緑道でイソヒヨドリが良い声でさえずっていた。・・・ヒヨドリと名がつくもののヒヨドリではなく、ツグミに近い仲間です。英名はBlue Rock Thrushやから本来は「アオイワツグミ」かな?  ツグミの近縁ならSongの上手いのもわかりますね。アフリカからユーラシア大陸に5亜種いますが主に名の通り高原・山地に棲み、日本の亜種のみ海岸の岩礁地帯にいます。

「よくさえずるなあ」と思っていたら近くにお嫁さんがいたのですね。♂の青と赤茶の華やかな色合いに比べ地味ですがイソヒヨドリ♀です。

この稿の写真♂♀2枚ともmedaichiのデジスコではなくて、先日紹介したPanasonicのミラーレス機DC-G9Proと100-400ズームの三脚無し手持ち撮影です。明るくて手前の開けた鳥には楽でいいですね。写りもそこそこ使えそうです。

まだ飛び物とか試していませんが、昆虫とか、野鳥園前の大阪港大関門通過の船舶とか、撮影の選択肢が増えるのはmedaichi的には助かりますね。薄暗い植栽のゴチャゴチャした所の鳥はデジスコでセミオート、マニュアルでピントを送り迎えせんと撮れませんが、所詮、ひとつの機材で何でも撮ってやろうというのが虫のいい話なんで、「技術的退行・・・」という影の声は無視してしばらく煮詰めていきたいと思います。

ヘラサギ、残っている子・・・

今季、最後まで残っていたヘラサギはこの子です。初列風切の先端に暗色班が残っていますから成鳥というわけではありません。春になっても冠羽も認められません。嘴表面のシワシワは出ていますから3年目春の個体なのかもしれません。ああ、失礼しました。本稿のお写真は3枚ともお客様のK村さんに頂戴しました。多謝。

せっかく、展望塔前に来てくれたうえ採餌も見せてくれたので、何を食べているのか見てみましょう。嘴を干潟の水中に突っ込んで振り回しています。カニを捕えましたね。このサイズは丸呑みしていました。

どの本だったか忘れましたが以前読んだ図鑑に、「干潟では水中で嘴を動かし、嘴に触れた魚を捕える・・・」というような記述があったのですが、疑り深いmedaichiは「んなことできるんか~?」とずっと思っていたのですが、今回、目の前で見事にハゼの仲間を捕えてくれましたので安心してお客様にお話できるようになった次第。そう、何事も鵜呑みはいけませんね。図鑑や資料の記述も実際のフィールドで観察してこそ一歩前進と常々思います。K村さん、素晴らしいお写真をありがとうございました。

今朝は干潟、オオソリハシシギとか・・・

大阪南港野鳥園は成り立ちから渡りのシギチドリの保護が基本で、植栽部の小鳥はまあオマケ扱いと言ったら怒られるか?  まあいいや。にもかかわらず、当ブログのカテゴリー一覧をご覧になれば一目瞭然、野山の小鳥の方が多いW。というわけでもないのだが、今朝は雨なもんでmedaichiは干潟の捜索を・・・

おお!  いましたいました赤い子が。オオソリハシシギの♂夏羽ですね。下面が顕著に赤く嘴も短めです。「じゃあ♀は?」とか聞かれそうなんで、♀夏羽の画像を探すことに・・・。この時期、♀の赤い子少ないんですよね。

え~、ありました。在庫からですが、下面の赤みがあることはありますが、♂に比べて薄い感じですね。喉下から胸にかけて暗色の縦班が、胸から下腹にかけて同じく横班が認められます。

ダイゼンも夏羽に換羽中の、下面に黒い羽衣がパラパラと出始めていました。先日はムナグロも出ていましたのでややこしいのですが、ダイゼンは太い嘴で、ムナグロよりはるかに大きいのですが単独で観察した場合は、上面の羽衣が褐色で、ムナグロのような黄色味はありません。

今季、野鳥園の近辺で越冬したヘラサギは5羽でしたが、現時点でこの子だけ残留しています。営業面から見れば、スター性のある子がいてくれると管理人のmedaichi的には助かるのですが、まあ気がかりではあります。今朝もお昼に展望塔前で甲殻類などを採餌していました。

アカハラ、センムシ、エゾムシとか・・・

今朝は快晴、肌寒いけど風もなく良いコンディションだ。展望塔前の植栽にアカハラが数羽かたまっていて、渡ってきて間もないのか、medaichiを気にせず盛んに採餌していました。野鳥園でこの辺りの大型ツグミ類の写真と言うと、暗い階段下の枯葉背景というのが普通なんですが、今朝はとまり物を揚げておきます。まあ、止まっているのが錆びた鉄アングルというのが玉に傷ではありますが、そこはご愛嬌・・・。

センダイムシクイです。エゾムシクイもさえずっていましたが撮れませんでしたW。さえずりの「チヨチヨ・ヴィー」が聞こえましたから問題ないですが、写真でも下嘴がオレンジ色で先端部に暗色班が無いのが見えると思います。

高い枝先にいるのでかなり手を焼きましたが頭央線も撮れました。下嘴と頭上の頭央線を一緒には撮れんので解説っつうとこんな風になります。ムシクイというだけで面倒なんですが手を焼く理由は後述します。

やっとこさキビタキとか・・・

今日は黄色い子を探しに・・・。昨日、記録が揚がっていたので、「まあ、いたら撮れるだろ・・・」なんてお気楽に出かけたmedaichiだが、思いのほか手を焼いて3時間もかかってこんなややこしい証拠写真が1枚。普段ならボツ写真、とてもお見せできるようなものではないが貴重な証拠写真なので揚げときます。手こずった訳は後日お話させていただくとして、野鳥園の緑地にも夏鳥達がそろい始めました。