日別アーカイブ: 2018-01-22

Nikon Monarch HG 10×42・・・おまけ

外 観

monarch_hg10_40ん~と、鳥もいないんし暇なもんでW、もすこしMHG君のご紹介を・・・。見た目、ゴテゴテと飾り立てた感の無い、素っ気ないくらいのシンプルな、クラッシックな雰囲気ただよう外観です。シボ加工されたエラストマー樹脂も鏡筒の手に触れるところだけ薄く施されています。ボテッとしたラバーコートの嫌いなmedaichiは気に入っています。実際、このMHG君、先輩格の10×40 HG L DCFが790gあるのに、680gと15%軽量です。

「見え味最優先! 像質追及のためには重量関係なし!!」というアプローチもありかとは思いますが、今回は「普段使いの双眼鏡選び」ってことで「軽量コンパクトも性能の内・・・」、道具としての双眼鏡選びという立場でえらんでみました。

レンズコーティング

monarch_hg10_40e対物レンズには青緑と青、プリズムは緑がかった青、接眼レンズは緑や青、ピンクの増透コーティングが・・・。旧モナークに比べて明らかに反射の強度は低く、ほの暗い上質のコーティングが施されています。Monarch7以降、対物・接眼レンズ表面を傷から守るarmor coatingが採用されているようだ。お手入れとかには楽になりますね。

迷光対策

monarch_hg10_40f鏡筒内部の迷光対策も少し・・・。鏡筒内はつや消し処理とびっしりと迷光の反射を防ぐ溝が施されています。このような枠や鏡筒内部のネジを切ったような内面反射の防止のための加工を「遮光線加工」というらしいです。medaichiは最近知りましたW   冗談でなく、平素、双眼鏡を使う鳥屋のくせに道具としての双眼鏡について不勉強だったか思い知りました。余談はともかく、このあたりの加工が不十分だと、逆光時にフレアが生じやすくコントラストに影響します。

接眼レンズの方から見ると、射出瞳の周辺の反射も少なく丁寧に作りこまれています。夜間の迷光の少ない条件で使用する天体屋さんより、我々、鳥屋のほうが本来こういうところに気をつかわんといかんのでしょう。

アイレリーフと視度調整

monarch_hg10_40cアイレリーフは17mmあるから眼鏡使用の方でもOKでしょう。17mmに対し接眼目当てのストロークは10mmほどだ。不足はないが出来ればもう少しあったら楽かなと思う。medaichiの標準機のスワロ君のアイレリーフは20mm、対するストロークは14mmである。せっかくのロングアイレリーフも目当てのストロークが足りないと、視野がかげりやすいので見心地に影響する。双眼鏡を浮かし気味にしないとちゃんと見えないのなんか普段使いには無理!

視度調整は左のキャップを引き上げて調整し、キャップを戻せばロックされる。程よい硬さで、双眼鏡から眼を放さずに調整できるからGOODとしておこう。

その他付属品など

monarch_hg10_40d像面歪曲収差を補正して視野周辺の像質をあげるfield flattener systemの表示が・・・。となると構成的にはMonarchシリーズのハイエンドっつうより、まんま、旧いHGシリーズ・10×40 HG L DCFの後継機種じゃないかなと思う。価格帯も一緒だしねえ。人気シリーズのハイエンドとして市場にだしたい営業上のニーズってやつかもしれませんW

それから、基本のmade in Japanの表示が見えます。Nikonは、Monarchシリーズの生産拠点を中国に移していたから、そういった観点からも、このミッドレンジのMHGはモナークシリーズのハイエンドというより、旧HGシリーズの直系という風格が漂います。

monarch_hg10_40b おまけに、今までどのメーカも一体型の鏡筒にはめ込む型の接眼キャップがほとんどだったけど、MHGは鏡筒端にスリットが切ってあり、接眼キャップとの一体感を高め、「ぶらぶらのキャップなんか要らねえよ~・・・」っていうユーザのために別にラバーガードを付けてくれている。その上から装着できるキャップも、格納時のことを考えると欲しくなるけど、使えるキャップを探すことにします。

最後に

今回、普段使いの10倍機選びで思ったことは、まあ、鳥屋だから当然といえばそれまでなんだけど、いままで記憶に残る野鳥たち、たとえばかっこいいハイイロチュウヒの雄とか愛らしいベニバト、鳥見を始めたころの初めて見たサンコウチョウの雄とか、全部、双眼鏡で見てるんですよね。撮影の時だって双眼鏡無しで行くことは無いし、これほど身近なツールなのに知らないことがいっぱいあるなあってことでした。

身近な双眼鏡だけに、「こいつさえあれば大丈夫!!」ってくらい信頼のおける相棒にめぐり逢えたらいいですね。鳥屋のくせに専門外のことをあれこれ書きちらしていますが、ブログのお客さんにもっと双眼鏡に興味をもっていただければいいなと思いながら書かせていただいてます。