野鳥観察にむく三脚って・・・

三脚と言うと、写真屋さんなら夜景や花火などの長秒露光の場合や通常の撮影でもカメラの固定と構図を作るのにマストだ。シャッタを切る時カメラの機材ブレや手ブレを減らしてより綺麗に撮影できるし、植物や昆虫のマクロ撮影では精細なピントあわせに必要だ。medaichiは会社員時代のブツ撮りでも三脚つかってました。当時のポジフィルムってせいぜいiso100だし、絞り込まないといけない場合も多かったしね。

野鳥趣味で使う三脚と言えば、撮影をしない観察メインの方なら、普通は望遠鏡(スコープ)を雲台とともに装架して使うってことになるし、探鳥会とかでも歩き回って立った姿勢で使う場合がほとんどと想定できますね。ということで、バードウオッチングで使う三脚についてもうちょっと考えてみましょう。

この三脚最初の稿でmedaichiは三脚選びの第一のポイントはエレベータ等を使用しない「全高」だと申し上げました。つまり雲台とともに装架して、楽に立った姿勢で、接眼レンズを覗ける高さが必要だってことですね。

さて、左の三脚はmedaichiが野鳥園のレンジャ時代に毎日使い倒していたものです。スリックのCarbon Master 823(旧品)です。今でもほぼ同スペックで製造されています。この全高は136cmほどです。身長176cmのmedaichiのアイレベルは164cmですが、この三脚でOKだったのでしょうか。

結論を先に言うと全く問題なく使えていました。小型のビデオ雲台にスコープを装架すると接眼レンズの位置は160cm近くになり僅かに顔を傾けるだけで無理なく観察できます。白丸内にあるようにセンタポールを数cm伸ばす必要もないくらいでした。

つまり普通の身長のバーダーなら全高135cmあれば十分で、女性ならもう少し小さなものでもOKってことでしょう。このくらいの高さの三脚だと第1段目の脚径は28cmほどで、一般的な中型三脚に各メーカがラインアップしています。Velbonならカーボン素材のものでいうとGeo CarnagneのN635、アルミ素材ならシェルパ635Ⅲあたりです。SLIKでもカーボンでこの823、アルミならグランドマスタスポーツ3あたりになります。撮影もされる方はもっとゴツいのが欲しくなるでしょう。

カタログや使用を見る際に注意しなければいけないのは、雲台とセットで販売されているものは全伸高・全高ともに雲台を含めた高さの表記になっています。その場合メーカの3way雲台がセットされている場合が多いですが、今は野鳥屋さんのあいだでもビデオ雲台が人気ですから三脚単体で買えるものがいいですね。

あと、ある程度大きな三脚ではないですが、中小型の三脚には脚のロック方式でレバーロックを採用しているものがあります。締め忘れが一目瞭然ですから慣れてない方には良いと思います。ロックナットも緩んでくることがないのでいいのですが、medaichiの場合、数年毎日使い倒していると、内部のパーツが摩滅して脚がスッポ抜けましたW

上の写真の右のような、三脚の開閉に補強のステーがついていて、締めこむと開脚時の剛性が高まり、脚を一本開くと他の脚も開いてくれる便利なものがありますが、フラットな室内や路面の場合は良いのですが、斜面や不整地、変則的な設置をしなければならない場合などの自由度から考えると無い方がいいかもしれません。

素材面では一般的にはカーボンかアルミかってことになりますが、今は軽量高剛性のカーボンに人気がありますが、アルミにも利点があります。丈夫で壊れにくいんですよね。安くて気軽につかえるしW まあ、スコープと三脚かついで歩き回ることを考えるとカーボンがお勧めとせざるを得ないでしょうね。振動の減衰もいいですし撮影もされる方なら気になりますよね。

最後に、野鳥探しの旅に、海外など飛行機を多用されるリッチな鳥屋さんなら、機内持ち込みが長さ60cmで規制される場合がほとんどですから、縮長も確認しといた方がいいと思います。

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