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暑中のお見舞いを申し上げます

shochuu30先の地震や大雨で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

ん~、梅雨が早く明けたなあと思ったら、いきなり猛暑となりました。基本、気象庁の出す警報・注意報に「低温」ってのはあるんだが、いまのところ「高温注意情報」どまり、今後「高温」注意報なんてできそうな勢いですねえ。NHKなんかも「命に関わる危険な暑さ・・・」というような表現をするようになりましたしね。いずれにしても、一年で一番暑い時期です。みなさん、睡眠、水分補給等、体調管理に気を付けてくださいね。例によって、懐具合と余暇に恵まれた方は涼しい高原に避暑へ・・・、そうでないmedaichiはサイトや機材のメンテW それぞれ元気に夏を乗り切りましょう。

野鳥園では、7月の下旬となってキアシシギの小群や単独のハマシギが観察されています。シギチドリの成鳥の渡りが始まったようですが、個体数が増えてくるのは8月になってから・・・。アオアシシギなんかがやってきます。

medaichiの仕事明け、やっと我が家に帰ってきてもお迎えするでもなく、エアコンの効いたリビングでひっくりかえって鼾をかいているワンコ・・・。まあ、可愛い子なんだけどね・・・、健康に過ごしてくれれば親としてはうれしいわけだが・・・、いつか蹴飛ばしてやろうと思わんでもW

NIKON PROSTAFF 7S 8×30の蛇足的余談

paper_shinentry model双眼鏡としておすすめのNikon PROSTAFF 7S 8×30君ですが、かつての野鳥の会御用達モデルの8×30EⅡ氏と比べて、実視界・見掛視界が狭い。もっとも、8×30EⅡが広視界モデルなんで、まぁP7S君については標準視界といっておこう。よく視野の狭い双眼鏡の悪口で「トイレットペーパーの芯から覗いたような・・・」なんてことを言われているが、果たしてトイレットペーパの芯から覗いたらどんな風に見えるのだろう?

で、講釈ばっか垂れとってもしょうがないので、実際に撮影してみた。そう・・・、なにごとも実証精神は大切ですよね。鵜呑みにしてはいけませんW  先輩諸氏の検証をトレースすることが理解を深めるのであります。右端の画像ですが見事に狭いですねえ・・・W  medaichiの計測で実視界約15.8度、倍率1倍で見掛視界も約15.8度でした。もっとも、こんな設計の双眼鏡は存在しませんからご安心ください。

ん~、このネタ、人に話すときは要注意!!   探鳥会なんかで「この双眼鏡、視界が狭いんだよね、まるでトイレットペーパの・・・」って話題になった時、「じゃあ、ペーパの芯って見掛視界、何度あるんだ・・・?」なんて質問したら絶対に嫌われ者になりますWW

Nikon PROSTAFF 7S 8×30

鏡筒内部を見てみよう

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前回の投稿でNP7の像の見え方・色が白っぽく、コントラストに少々不満があると書きました。とはいうものの、この価格帯の双眼鏡なのに、Fullmultilayercoating/全面多層膜コーティングで、すべてのレンズ・プリズムの透過面に多層膜コーティングが施され、とても明るい透過感のよい双眼鏡でmedaichiはこの一点だけでも買いだなとは思います。

対物レンズ側から見てみると鏡筒内に明るいリングが見えます。遮光環の縁が光って散光しています。接眼レンズ側から見ると雑散光は目立ち消光対策が不十分とわかります。参考までにミドルエンドのMONARCH HG 10×42の接眼レンズ側からの画像を添付しときます。射出瞳孔に近い明るい対策されていない光の反射は像のコントラストに必ず影響します。

kyoutounaibu2次に、小型のLEDライトの力をかりて、対物レンズ側から見た鏡筒内部を見てみよう。左のNP7の鏡筒内部だが、プリズム側に遮光環が数枚配置されているが手前の鏡筒内面は塗膜のみだ。右側のMONARCH HGの鏡筒には細かな遮光線加工が施されていることがわかる。このような目に見えにくい部分は真っ先にコストダウンの影響を受ける部分だ。逆光など条件の良く無い場合はフレアとなって観察に影響を与える。

今回はentry model/入門機を考えてみるってことだから、基本は視野中央部がしっかり解像されていることと、像の明るさの2点が最重要ポイントだ。防水も効いて基本性能のしっかりしてるNP7 8×30は購入しやすい価格帯の双眼鏡としては一押しとしておきましょう。

ダハ型ならこの辺の価格帯、ポロ機ならもう少し安い価格帯でもしっかり見える機種はあります。風景だけじゃなく野鳥の観察も~っていうなら、福沢先生お二人様は頑張ってみると楽しいと思います。

Nikon PROSTAFF 7S 8×30

Image13今日は梅雨も一休み・・・、朝から初夏の日の光が爽やかな一日だ。絶好の双眼鏡日和Wということで事務所にこもってチマチマやっているのもつまらないので、Nikon PROSTAFF 7Sを持ち出して、光学パフォーマンスというか見え方を検証してみよう。

Image11まあ、比較する相手が悪いです。「野鳥観察にむく双眼鏡・新旧エントリーモデル比べ・・・」ということで、比べる相手がNikon 8×30 EⅡ・・・現時点で最大級の広視野を誇るモデルだもんねえ。どちらも8倍だから、写真の赤灯台は同じ大きさなんだけど、見える範囲はかなり違います。EⅡが広すぎるんで、NP7の方はこのクラスに普通の標準視界としておきます。実際のぞいてみても、閉塞感を感じるというほどのこととはありません。

この価格帯の双眼鏡としては、P7Sはとても明るい視野ですね。EⅡと比べると僅かにおよびませんが、これは特筆すべきだと思います。そうだなあEⅡを9点として、8点+としておきます。手前の堤防や芦原の描写を見ていただくと明らかなのだが、そう、僅かにコントラストがぬるい。写真にしてみてより明らかなのだが白っぽく見えます。鏡筒内部の迷光処理とか、低コスト化の影響がこんなところに出ているのかもしれません。

Image1センターから周辺への像質の崩れ方を見ようと思っていたら、ちょうど色収差の見本がw歩いてきので一緒に撮影しました。良像範囲は40%位ですが、その後良く頑張って70%手前までは像の崩れ方は緩やか・・・。周辺像質は崩れますが、基本的な使い方なら充分としておきます。中央の色収差も僅かです。

Image4さすがに50%をすぎたあたりから、白いサギが相手だと赤と緑の収差が出始めます。EDガラスとか使ってないし、コンパクトな筐体ならまあこんなもんかと・・・。色収差の出始めあたりから像質も緩み始めます。

Image5周辺画質の補正を欲張らず、接眼レンズもシンプルな構成なので、昔の双眼鏡みたいに50%あたりから内向きの糸巻き収差が出始めます。これは建物とかを見るとわかりますが、野鳥の観察という使い方ならほとんど気にならないでしょう。

 

NIKON PROSTAFF 7S 8×30  

外観を見てみよう②

p7s_2ピントリングには8×30 6.5°の表示が。接眼目当ては3段ステップで、ストロークは7mm程だ。短いようだが、アイレリーフが15.4mと欲張っていないというかW最小限レベルなんでギリOKだ。眼鏡をかけている方のためには、アイレリーフは16mm前後は必要だ・・・。眼鏡の設定は、レンズの内側が眼球から13mmというのを聞いたことがあります。

左右の視度調整リングは右側・・・。ストッパは付いていないが硬いので、使用中に動くことはないだろう。もっとも、一人だけで使う分にはよいが、複数人での使用だと面倒かも。古いダハ機では、この視度調整リングが故障して効かないのがままあるから、この部分は双眼鏡というデバイスの弱点のひとつだとmedaichiは思っている。

それから、極めて控えめなW場所にmade in Chinaの文字が・・・。Nikonを含めて多くのメーカが、普及機の生産拠点を海外に移している。Nikonの場合は現地法人だったと思うが、OEMだったりとか形態は様々だ。当初、あまり感心しないなぁ・・・というような部分もあったが、ここ数年、現地の生産・組立が改善されているので、品質管理や検品の部分で信頼できるメーカの機種を選べば、「おっ!!  これ意外と良いねぇ~」という機種もけっこうあります。

p7s_3筐体にはポテっと厚めのラバーが・・・。保持した感触も良い。このあたり、ヘビーユーザだと長く使っているうちに硬化したり、外装が浮いてブカブカしてきたりとトラブルもあるだろうけど、現時点では評価できません。

対物レンズ、接眼レンズ、プリズムに一般的な緑系の増透コーティングが施されている。発売当初の機種には紫系の反射もあったように思うが、変更されたのだろう。もう少し価格帯の上の機種でもよく似たレベルのコーティングだから、補正を欲張らずレンズの枚数を減らした設計なら、双眼鏡自体の透過感は向上すると思われます。

ここまでのところ、P7S君、基本的なところはentry modelとして、しっかり押さえているとおもいます。

NIKON PROSTAFF 7S 8×30  

それでは毎度おなじみ「シーズンオフのコネタ」ですW。今回は、「野鳥観察に向く双眼鏡・entry modelのbest buyを考えてみる・・・」なんて、大それたお題ですが、まあ、鳥頭のmedaichiのご紹介ですからお気楽に読み飛ばしてください。

外観を見てみよう

prostaff_e2_clでは、今回、ご紹介するNikonのProstaff 7S 8×30(面倒なんで以降P7Sと省略)ですが、お客様のK野さんに見せてもらった時もそうだったのですが、今回あらためてYカメラで展示品を持って、そのコンパクトさに驚かされました。medaichiは前玉(対物レンズ)30mmクラスのダハ機は持ってませんので「へえ~、今時の30mmダハって、こんなに小さいんだ~・・・」とびっくりしました。

写真上段のEⅡと比べてみてもそうですが、下段の20mmクラスのコンパクト機、スワロのCLポケットと比べてみても、そのコンパクトさは明らかですね。medaichiの手は大きい方ではありませんが、それでも片手でもこの通り・・・ 両手で保持したら隠れちゃいますね。ちなみに重さは450gと普段使いの40mm機の800gだの700gprostaff_8_30にくらべれば問題にならない軽さです。そうですよね、双眼鏡って、medaichiみたいなオッサンWだけが使うわけではありません。女性のバーダーや子供達だって使うってことを忘れちゃいけません。

entry modelに限らず、このコンパクトさ・軽さというのも性能のうち、大事な要素であることは間違いないでしょう。加えてスタイリッシュさという要素も考えなければならないでしょうね。一昔前は、みなさん黒くてごついポロ機を使ってらっしゃったことを思うと、若い女性のバードウォッチヤーの方々なんかは、「なんだかなあ、ごつくて不格好・・・」とか「重くて首が疲れちゃうなあ・・・」なんて思ってたんじゃあないでしょうか。

いくら、クッキリはっきり良く見えても、重くてかさばる双眼鏡じゃ、楽しさも半減しますよねえ~。medaichiは見え味優先でポロ機とか好きですけど、時代はコンパクトでスマートで防水も効いたダハ機なんでしょう。メーカーさんがポロ機の良いのから撤退していったのもわかるような気がします。

続きます・・・