カテゴリー別アーカイブ: シギ・チドリ

春の渡りはホウロクシギから・・・

「そろそろ春の渡りが始まっちゃうぞ~」という世間様のお声にせかされてW、昨日は怠けていた西池干潟の葦苅を・・・。3/26(火)にホウロクシギが初認され、昨日も北観察所前の牡蠣礁でカニを捕食していました。「今朝は潮位が高いので近くにいるかな~?」と思いながら野鳥園に来ると、昨日葦苅して視界を広げた西池干潟で休憩中でした。なんて間がいいんでしょ~♪ WW  アハハ齢がばれちゃう。

medaichiの齢はおいといて、ご休憩中ですので動きがありません・・・。頭カキカキをしてくれたので、上尾筒に褐色味があるのをが確認できました。

アカアシシギとツルシギのおまけ

10/19のアカアシシギとツルシギの端折った記事でお客様に質問とかいただいて、意外に( 失礼W )アカアシシギ君に関心のある方多いようで驚きました。写真を撮っておられる諸兄にも断片的というか、未整理で覚えておられるもんで煮詰まっちゃってる方も見受けますので、平素、「図鑑に書いてあることが実際のフィールドでどう見えるか、きちんと確認しましょう。」等と言わせていただいてるので、まぁちょっとオマケ記事を・・・

幼羽は孵化後の最初の正羽でシギの場合、渡りの早い頃(8月~10月)に見られます。以降一般的には体羽の一部・・・(主に肩羽が目につきますしわかりやすいと思います)を換羽して第一回冬羽となります。頭や体下面よりもわかりやすいので、まず肩羽に注目する癖を身につけましょう。上の写真では、第一回冬羽に換羽中の肩羽が灰色に細い羽軸の冬羽に換羽しているのがわかりますね。

野鳥というとまず羽に注目しがちなんですが、羽の生えていないところ裸出部も年齢の識別に役立ちます。アカアシシギはその名の通り赤い足が特徴なんですが、幼鳥や第一回冬羽の場合、足はどちらかというとオレンジ色っぽく見えます。成鳥の場合、夏羽よりは幾分鈍くはなりますが冬羽でも赤く鮮やかです。上下嘴基部も若い鳥では赤みが乏しくほとんど無い個体もいます。でも、写真の場合は撮影時刻や個々の設定で赤色がかる場合がありますから注意してくださいね。

ツルシギとアカアシシギのところでお話しするの忘れてたんですが、ツルシギのほうが僅かに体も大きく足が長く体高も高いのですが、水辺だと必ずしも同じレベルに立ってくれているわけもなく、図鑑のようにじっとなんてしてくれませんよね。まあ、上の写真みたいに紛らわしい場合がほとんどだと思います。

medaichiはシギの体高というか足の長さを見る場合、ほとんど脛( tibia )を見ています。この写真なら下腹から脛がどのくらい出ているか、アカアシシギとツルシギの違いが見て取れると思います。オオメダイチドリとかも見ますね。まあこんなこと言っちゃうとなんだけど、経験上申し上げますと、面倒だからと言って識別のポイント一か所だけで「この子は・・・だいっ!」って決めつけちゃうと、うん、たいてい後で赤恥とか青恥をかくはめになります。

コアオアシシギ成鳥冬羽のこと・・・

10/28、今朝の干潟でコアオアシシギが1羽増えて2羽に・・・。この子は第一回冬羽に換羽中の幼鳥で、野鳥園の秋季の観察は暗色に見えるこのような個体がほとんどです。ん~、シギチドリの観察メインの野鳥園なのにコアオアシシギのお話もしたことないような・・・。つうことでブログのお客様におまけ記事を。

この成鳥冬羽の上面は全体に灰色っぽくて、羽軸が細い褐色で白い羽縁があります。上段の第一回冬羽に換羽中の個体と比べて、上面の全体が灰色っぽく見えると思います。野鳥園では観察の機会が少なくてmedaichiは一瞬「んっ? なんだ!?」と驚きました。というのもコアオアシシギのみならずシギの秋は幼鳥が傾向として多く、種によっては成鳥冬羽が稀にしか見られん場合があるからです。

近年、アカアシシギやコアオアシシギは一部越冬する個体が見られるようになりましたから、この子も越冬してくれる可能性は結構あるんじゃないかと。medaichi個人的にはお勧めの子ではあります。こんな地味な鳥イチオシにすると偏屈な鳥屋と思われますから、まあなんだ・・・、ほどほどにっつうことで・・・W

ツルシギが来ました

思い出してみてもツルシギ君をこのブログでは書いたことは無いなぁ~。念のため検索しても揚がってこなかった。春の黒い子ならわかりやすいけど、この時期の冬羽に換羽中の子とか幼鳥とか、バッと見てアカアシシギと紛らわしいらしいので、ちょっとだけお話しすることに・・・

ん~、体の大きさはツルシギのほうが僅かに大きいし、足も長いからシルエットでもわかるんだけどね。写真で「これ何?」って聞かれたら、まず、嘴かな・・・。双眼鏡とかで見えたり写真で確認できるなら、嘴の基部が上下ともに赤みがかってるのがアカアシシギです。ツルシギは下嘴の基部だけ赤いです。ツルシギの嘴はアカアシシギに比べて僅かに長く、先端は細く下垂( 下に曲がって )見えます。

後はそうだなぁ、頭部についてなら、あまりお客様には言ってないけど、図鑑に白い眉班がツルシギは目の後ろまで伸びてるって書いてありました。ここらあたりは個体によって不詳な場合やきちんと見えない場合もありますから少々慎重に・・・

翼の白帯ね・・・。これは顕著な特徴なので覚えておくと便利。アカアシシギの翼には内側の初列風切の基部と次列風切りが白いから、翼の後縁に明瞭な白い翼帯があります。飛んでいる子をチラ観して「ああ、翼帯あるねえ。アカアシやね・・・」とやれば、うふっ、上級者の雰囲気がそこはかとなく漂いますが、その後、質問攻めになってもmedaichiは責任持ちません。不悪

オオメダイチドリとかヒバリシギ・・・

みなさん残暑お見舞い申し上げます。夜に秋の虫たちのすだく音も聞こえ始めました。今朝は少し涼しかったです。午前中、こないだ撮り損ねたオオメダイチドリが・・・。ちょっと迷いました。

以前撮影した子ですが、オオメダイチドリの幼鳥っつうと、こんなふうなバフ色の羽縁がウロコ模様に見えるんですが、個体差で羽縁の摩滅の進んだ子もいるんでしょうね。

一瞬ややこしい子がいましたがコチドリの幼鳥でした。

この時期はハジロコチドリの幼鳥もでるかも。コチドリとは雰囲気ちがいます。

昼前になって気温が上がってくると、空気に揺らぎが出始め撮影は難しくなります。せっかく、ヒバリシギがでてくれたのに写真はイマイチですから、複数カット貼り付けてごまかすことにしますW。

シギチの国内標識が変更になっていた件

毎度のことではあるけれど、秋の渡りで野鳥たちが帰ってくるまで、medaichiはネタづまりで、本サイトやブログの更新に四苦八苦せんといかんわけで・・・。双眼鏡やらデジスコネタでお茶を濁すのが常套の手口ではありますWが~。暇かと言うとそうでもありません。先日、トウネンとハマシギの標識鳥の記事かきましたが、そこら辺の話でいうと東アジア・オーストラリア地域のカラーフラッグのコンビネーション( 標識の国別・地域別の組み合わせ )の更新変更のチェックとかもしています。

シギチドリの標識の組み合わせについては、ネタ元のEAAFPのPDF「Shorebird Color Flagging Protocol on the East Asian-Australasian Flyway」の更新をチェックしたついでに、国内のネタ元の山階鳥類研究所の「調査地域別のフラッグの組み合わせ」を久しぶりに見に行くと、なんと「日本 千葉県・東京都 東京湾」のフラッグの形が変更されたため、調査地域別のフラッグの組み合わせ図を差し替えました(2019年5月27日)」となっているではありませんか。

大雑把に言うと千葉県・東京都の東京湾エリアと、千葉県・茨木県の利根川下流エリアの二つに変更されてました。上のイラストの様に本サイトの図版も新旧併記で変更入れておきました。「2019年5月って、4年前やん・・・」と青恥もええとこですみません。ついでながら、兵庫県立コウノトリの郷公園で出しておられる「コウノトリの足環カタログ」も2023年4月7日に更新されてました。これは滑り込みでセーフつうことで勘弁願います。