日別アーカイブ: 2020-02-01

いつかはZeissとか・・・

いや~、年明けにひいた風邪が長引いてしまい、しばらくへたっていたmedaichi・・・、齢ですかねえW  ここ何年も風邪なんかひいたことなかったんですが・・・馬鹿だからW   で、恐縮ながら例によって冬場のコネタですW。以前、medaichiの愛用している双眼鏡のなかでポロ機をご紹介したが、今回はダハ機です。この6台現役ですW。ざっくり干潟用の10倍機NIKONのモナHG10×42、鳥見の標準機スワロのEL8.5×42SV、旅行用のスワロCL Pocket 10×25が1軍ってとこでしょうか。仕事中はどうしても小型軽量の8倍機をぶら下げています。

でもって、今回お話しするのは奥左端のZeiss 7×42 B/GA T*P DIALYTなんですが、この双眼鏡、大方の双眼鏡愛好家だのマニアとか言われている諸兄を沼に引きずり込んだと思われる主犯です。

30年ほど前になるのだろうか、medaichiが野鳥を観始めて間もない頃、まだ良い双眼鏡も持っていませんでした。野鳥の会の大先輩のH氏がイベントの時に持っておられたのを拝見、はい、正直ひっくり返りそうになったのを憶えていますW。

明るく、鮮鋭な中央視野は今思えば、コントラストと階調表現の豊かさでmedaichiを双眼鏡沼にアッサリと突き落としてくれました。しかし、当時、若かったmedaichiに福沢先生が団体様ででていくようなお値段で手が出るはずもありません。自動車のT社のCMで「いつかはクラ〇ン・・・」なんてのがありましたが、「いつかはZeiss・・・」としっかり刷り込んでいただきましたW

なんだかんだで廃番になっちゃったのですが、この双眼鏡について少しお話しします。1964年に、ZiessがHENSOLDT  WETZLAR社から、Dialyt の商号と原型の製品を引き継いだのですが、その後、名機 7×42B/GA T* を発売、1981-2004年の長きにわたって製造、88年に初めてルーフプリズムに位相差補正コーティングを導入し、 7×42 B/GA T*P となるのでした。その後、1990年には、ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツは 統合されたから、この西ドイツ製 WEST GERMANY 表記の7×42 B GAT*P は、わずかに2年間 の製造で、その後はT*P*と表記されClassicCと称されます。

medaichiは基本、廃番になっている機種をこのブログでご紹介したり推奨させていただくことはしないようにしていますが、まあ暇つぶしのコネタですので勘弁してください。

対物・接眼レンズ双方に赤紫系というかローズレッドというか、Zeiss独特のT*コーティングが施されています。もっとも後期の機体には青緑系のコーティングのものもあり、いずれもT*コーティングで良いとのことでした。

目当ては旧式のラバーです。ステップを切って段階的に伸び調節可能な現代の双眼鏡からすれば「なんだかなぁ~」感満載ですね。medaichiは観察時は眼鏡を着用しないので問題ないですが・・・。最も大きな特徴は、ダハ機でありながらインナーフォーカスでなく、ポロ機のように中央のフォーカシングホィールを回すと、上の写真で示したように羽根が前後し鏡筒が伸縮します。こういう構造的な問題もあり、防水という面ではマイナスでせいぜい防滴ぐらいが良い所でしょう。

加えて、今時の機種に比べてかなり幅の狭いホイールだの、焦点深度が深く一度合わせると楽なのですが、ピント合わせはちょっと手間取ります。ハイエンド機のようなスパッと「ここだっ!」というような決まり方はしませんね。30%くらいの中央の両像域に比べて緩い周辺像とか、最新のハイエンド機に比べると構造的には古さを感じます。

廃番になってかなりになりますから、運よく手にいれることができても、駆動系や光学系に支障のある機体もありますから、メンテナンスに購入金額位かかったなんて笑い話もありますのでとても人さまに推奨できるような機種ではありません。

さて、Zeiss 7×42 B/GA T*P DIALYTなんだが、7倍機の割には見掛視界も広い、medaichiも、今では、標準機のスワロや50mmΦのfujinonとか明るくコントラストの良い双眼鏡を使っているので、今回手に入れて覗いてみても、昔の様に仰け反るような印象・・・いわゆるWOW感はもはやありませんが、このZeiss 7×42 B/GA T*P DIALYT、条件にもよりますが、なんとも言えないざわめき感のような、「んっ?」とか「なんだ?」というか・・・英語だとそうだなあ・・・「Hmm?」とか「what’s?」みたいな、不思議な見え方というか感覚に囚われることがあります。

さて、このあたりをmedaichiの貧弱な語彙と表現力でみなさんにお伝えすることができるか、こころもとないですが、しばらく頑張ってみます。